消化器内科

消化器内科

ご挨拶

当科は消化器がんに対する全ての内科診療を、関連診療科(消化器外科、放射線診断科、放射線治療科など)と協力しながら行っています。

当科のポリシー

○最新の科学的根拠に基づいた適切な治療を提供します。

○患者さんの生活の質(QOL)をチーム医療で支えます。

○治験、臨床研究へ積極的に参加することで新規治療開発に貢献します。

特徴・特色

「がんに特化した専門性の高いスタッフが最適の医療を提供します。」
内視鏡チーム「早期発見に務め、低侵襲な治療でがん根治を目指します」
最新の内視鏡システムを常設し、拡大観察・特殊光観察により精緻な診断を行い、食道がん、胃がん、大腸がん、咽頭がんに対し内視鏡切除(ESD)を多数行っています。放射線治療後の食道がんに対するレーザー治療(光線力学的治療;PDT)など、当院でしか出来ない治療を提供しています。

肝胆膵チーム「トータルマネージメントを行っています。」
肝がんでは、ラジオ波治療(RFA)、肝動脈塞栓術(TACE)、放射線治療、また胆道がん・膵がんについては、EUS-FNA、ERCP、内視鏡的胆道ドレナージ術、十二指腸ステント留置術など様々な処置と薬物療法を組み合わせ、より良い治療を提供しています。また神経内分泌腫瘍に対するペプチド受容体放射性核種療法(ルタテラ治療)等がん専門病院ならではの治療も行っています。

薬物療法チーム「最新の薬物療法と良い生活の質(QOL)をチームで提供します」
近年全身薬物療法(殺細胞性抗がん剤、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害剤)やがんゲノム医療の進歩は目覚ましく、また新規薬剤の開発も日々進行しています。私たちは最新のエビデンスを常にアップデートし、さらに数多くの新薬治験に参加することで、様々な選択肢の中から、豊富な経験をもとに、最適の治療を患者さんと一緒に考えています。

がんセンタータイムズ

光線力学的治療: PDT について詳しく知る

当科を受診される方へ

消化器がん各疾患・各分野(食道・胃・大腸・肝臓・胆道・膵臓、内視鏡治療、薬物療法等)の専門医が中心となり診療を行っています。関連診療科(消化器外科・放射線診断科・放射線治療科・病理診断科等)とカンファレンスを行い、病態に最も適した最新の診療を提供しています。病院・クリニック(かかりつけ)の先生方とも密に連携することで、患者さんの診療をしっかり支えていきたいと考えています。「がんの診断がまだついていない」「セカンドオピニオン希望」も含め、あらゆるケースに対応していますので、ぜひお気軽に御相談ください。

主な疾患

食道がん、胃がん、大腸がん、肝がん、膵臓がん、胆道がん、神経内分泌腫瘍(NEN)




ドクターインタビュー(ページリンク)

山本佳宣医師

つだ まさひろ

津田 政広

      
役職

化学療法担当部長

部長(内視鏡・超音波担当)

消化器内科部長(診療科長)

資格

日本内科学会 総合内科専門医

日本消化器病学会 学術評議員・指導医・専門医

日本消化器内視鏡学会 指導医・専門医

日本がん治療認定医機構 認定医

日本臨床栄養代謝学会 認定医

卒業年度 1991年

みき いくや

三木 生也

      
役職

消化器内科部長

資格

日本内科学会 認定医・総合内科専門医

日本消化器病学会 指導医・専門医

日本消化器内視鏡学会 指導医・専門医

日本消化管学会 胃腸科認定医・指導医・専門医

日本膵臓学会 指導医

日本ヘリコバクター学会 ピロリ菌感染症認定医

日本がん治療認定医機構 認定医

日本肝臓学会 専門医

日本胆道学会 認定指導医

卒業年度 1997年

やまもと よしのぶ

山本 佳宣

      
役職

地域医療連携部長 兼
部長(医療情報担当)
消化器内科部長

資格

日本内科学会 総合内科専門医

日本消化器病学会 指導医・専門医・評議員

日本消化器内視鏡学会 指導医・専門医・学術評議員

日本消化管学会 指導医・専門医

日本光線力学学会 食道がんPDT認定医

日本レーザー医学会関西支部評議会

卒業年度 1998年

つむら ひでたか

津村 英隆

      
役職

消化器内科部長

資格

日本内科学会 総合内科専門医

日本消化器病学会 指導医・専門医

日本消化器内視鏡学会 指導医・専門医

日本肝臓学会 専門医

日本膵臓学会 指導医

日本胆道学会 認定指導医

日本がん治療認定医機構 認定医

卒業年度 2002年

くしだ さえこ

櫛田 早絵子

      
役職

消化器内科部長

資格

日本内科学会 総合内科専門医

日本消化器病学会 専門医

日本消化器内視鏡学会 指導医・専門医

日本肝臓学会 専門医

卒業年度 2003年

たけがわ なおき

武川 直樹

      
役職

消化器内科医長

資格

日本内科学会 総合内科専門医

日本消化器病学会 指導医・専門医

日本消化器内視鏡学会 専門医

日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法指導医・専門医

日本臨床栄養代謝学会 認定医

卒業年度 2008年

にしかわ みちこ

西川 倫子

      
役職

消化器内科医長

資格

日本内科学会 総合内科専門医

日本消化器病学会 専門医

日本消化器内視鏡学会 指導医・専門医

日本消化管学会 胃腸科専門医

卒業年度 2010年

たなか しゅんた

田中 俊多

      
役職

消化器内科医長

卒業年度 2011年

たなか あやか

田中 彩香

      
役職

消化器内科医長

資格

日本内科学会 専門医

日本消化器病学会 専門医

日本消化器内視鏡学会 専門医

卒業年度 2017年

わだ とものり

和田 友紀

      
役職

消化器内科医長

資格

日本内科学会 専門医

卒業年度 2018年

外来診療表

消化器内科 1診 津田 津村 三木 津田 山本
2診 三木 (午前)
津田

(午後)
共通枠

武川 田中(彩) 櫛田
3診 山本 和田

(午前)
和田

(午後)
共通枠

田中(俊) 武川
4診

(午前)櫛田

(午後)共通枠

 

武田

(午後)
津村

休診・代診のお知らせ

急な都合による休診情報は掲載できない場合がありますので、ご了承ください。

日程 診療科 変更内容
11月29日(金) 11月29日(金)津村医師 →  休診 

診療実績他

令和5(2023)年度

外来患者 21,103名

入院患者 12,654名

外来化学療法実施件数 3,718件

新規導入化学療法および化学放射線療法;食道癌 39名,胃癌 38名,大腸癌 75名,膵臓癌 56名,胆道癌 16例,
                                                            小腸癌 0名,肝細胞癌 16名,神経内分泌腫瘍 8名

内視鏡検査;上部 3,838件,下部 1,791件,小腸 7件,ERCP 223件,EUS 461件(EUS-FNA 122件)、

内視鏡治療;ESD 216件,EMR 252件,EVL 1件,止血術 36件,食道拡張術 123件,EBS 134件,EST 33件,
                     PEG 31件,PDT 10件,ステント 3件 超音波

ガイド下治療;77件(PEIT8件,ラジオ波 6件,PTCD 2件,PTGBD 3件,経皮膿瘍ドレナージ 4件,
                      肝生検 53件,マーカー留置 1件)

径カテーテル治療件数(院内総数);44件

ペプチド受容体放射性核種療法(ルタテラ治療):6名



標準治療・治療成績について

食道がんについて

早期食道がんの内科的標準治療は内視鏡的治療です。粘膜中層までのがんで、周在性3/4以下のものはEMR/ESDのもっともよい適応で、粘膜深層―粘膜下層のがんも相対的適応としています。最近では72例のESDを行い、粘膜中層までのがんに関しては保存的に、粘膜深層―粘膜下層がんには化学放射線療法を追加することで、良好な成績が得られており、ESD導入後全例長期にわたり無再発生存中です。なお合併症は穿孔1例、縦隔気腫症3例を経験しましたが、いずれも保存的に治癒しています。

外科的切除の可能な進行食道がんについては、消化器外科と協力しながら、標準治療として術前化学療法(シスプラチン+5FU)を行い、手術成績の向上に寄与しています。外科的切除ができない進行食道がんについては、放射線治療科と協力しながら、化学放射線療法(シスプラチン+5-FU+放射線療法)を行い、可能な限り根治を目指しています。外科的切除や放射線治療が適応とならない進行食道がんに対しては、進行の抑制/生存期間の延長を目指して化学療法(シスプラチン+5FU)を行っており、以上の治療が全て無効となった場合には、二次化学療法(パクリタキセルまたはドセタキセル)を行っています。

胃がんについて

早期胃がんの内科的標準治療は内視鏡的治療であり、当科では2000年よりESDを導入してきました。ESDの絶対適応は、分化型がん、粘膜内がん、2cm以下ですが、全国的に以下の病変までは適応拡大されています。①分化型がん、粘膜内がん、潰瘍なし、大きさ不問、②分化型がん、粘膜内がん、潰瘍あり、3cm以下 ③分化型がん、粘膜下層浅層浸潤、3cm以下、④未分化型がん、2cm以下、潰瘍無し。この適応拡大病変に対する当院の成績は、遠隔再発なく、良好な結果を得ています。

切除不能・再発胃がんに対する標準治療は化学療法です。1次治療はフッ化ピリミジン系抗がん剤(TS-1、カペシタビン)とプラチナ系抗がん剤(シスプラチン、オキサリプラチン)の併用療法を行います。採取組織でHER2発現が陽性であればトラスツズマブを併用します。高齢、臓器障害、経口摂取困難などで使用できない抗がん剤がある場合、それぞれの患者さんにあわせた抗がん剤を選択しています。1次治療が効かなくなった場合、タキサン系抗がん剤(パクリタキセルまたはドセタキセル)もしくはイリノテカンが2次・3次治療に用いられますが、抗VEGFR-2抗体薬のラムシルマブも2015年に承認され、治療の選択肢が広がりました。国内外の臨床試験成績からは生存期間の中央値は13-16ヶ月と報告されています。

大腸がんについて

大腸腺腫および早期大腸がんには内視鏡治療が標準治療です。リンパ節転移の危険性がほとんどないと推定される病変(粘膜下層1000μまでで脈管侵襲のない、先進部高分化型がん)を適応とし、内視鏡的粘膜切除術(EMR)が広く用いられるが、近年では粘膜下層剥離術(ESD)が保険承認となり、従来のEMRでは切除困難であった広範な病変や線維化の強い病変の一括切除が可能となっています。当科では年間220件の内視鏡的治療を行い、年間80件の早期大腸がんを治療していますが、前述の適応病変について良好な成績を得ています。

切除不能進行・再発大腸がんの標準治療は抗がん剤を用いた全身化学療法です。多数の有効な薬剤があり、5-FU、イリノテカン、オキサリプラチン、ベバシズマブ、セツキシマブ、カペシタビン、パニツムマブの他、2013年にレゴラフェニブ、2014年にTAS-102が承認されています。それぞれの薬には特徴があり、全身状態と腫瘍組織の遺伝子(RAS変異)などにより、複数の薬を組み合わせて使用しています。

1次治療は、強力な治療が適応となる場合には5-FUにオキサリプラチン(FOLFOX)orイリノテカン(FOLFRI)を併用し、さらに分子標的薬(ベバシズマブ/セツキシマブ/パニツムマブ)を加えた3剤で行います。5-FU+オキサリプラチン+イリノテカン+ベバシズマブの4剤を使用する事もあります。1次治療は十分に効果が期待できますが、一度効果が得られても、その後効果が減弱してくると、治療の変更を行う必要があります。2次治療は1次治療で5-FUとオキサリプラチンを使用した場合は5-FUとイリノテカンの組み合わせになり、5-FUとイリノテカンを使用した場合は5-FUとオキサリプラチンの組み合わせになります。分子標的薬は個々によって選択されます。レゴラフェニブやTAS-102は3次治療以降で使用されます。

大腸がんでは薬剤をどのように使用するかの選択枝が多く、点滴のみor点滴と飲み薬の組み合わせなど投与形態も異なります。そのため生活状況も考えながら、患者さんと担当医で相談しながら決めています。

化学療法のみで腫瘍を消失させる事は困難ですが、一次治療で3剤併用の治療をうけることで、約2年~2年半の予後の改善が得られています。

胆道がん・膵臓がんについて

消化器内科での治療対象は根治切除不能進行胆道がん・膵臓がんであり、併せて年間50例以上の新規化学療法の導入を行っています。胆道がんでは、1次治療としてジェムザール+シスプラチン(GC)療法、2次治療としてはTS-1を用いています。膵がんについては5-FU+オキサリプラチン+イリノテカンの3剤を用いた治療(FOLFIRINOX療法)もしくはジェムザール+ナブパクリタキセル併用療法(GA療法)を標準治療としており、高齢者や合併症を有するような場合には、病状と全身状態を勘案して、ジェムザールやTS-1も選択肢としています。

局所進行膵がんに対し、兵庫県立粒子線医療センターで粒子線治療を受けられた患者さんに対し、その後の化学療法を希望される場合にも、当科で対応しております。

肝がんについて

肝がんは慢性肝炎、肝硬変などで肝機能が低下した患者様に発生することが多いため、病期(進行度)だけでなく肝機能が治療方針に大きな影響を与えます。消化器外科、放射線診断科と連携し、病期と肝機能に応じて症例ごとに最適な治療法を行っています。
当科では経皮的ラジオ波焼灼療法(RFA)、経皮的エタノール注入(PEI)、ソラフェニブによる全身化学療法を行っています。ソラフェニブは肝臓がんに対して初めて全生存期間の延長を示した抗がん剤であり、当科でも局所治療が難しくなった症例、肝臓以外に転移のある症例に対して積極的に導入しています。
当院は平成20年11月に兵庫県肝疾患専門医療機関として選定され、地域のかかりつけ医と連携しながら、肝疾患の切れ目のない治療体制の確立を目指しています。

■「進行再発消化器がんの免疫チェックポイント阻害剤治療における早期栄養療法の前向きコホート研究」へご参加頂いた患者様へ

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■当院で2013年1月から2020年2月まで大腸内視鏡検査を受け、早期大腸癌(Ⅱb,Ⅱc,ⅡcⅡa)と診断された患者様へ

対象の患者さんは11人と少数ですが、大腸内視鏡機器向けAI機能開発のため匿名で内視鏡写真を提供させて下さい。

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■「株式会社ヤクルト本社の依頼による胃がん患者を対象としたL-OHPの第Ⅲ相試験」にご参加いただいた皆様方へお知らせいたします

当センターにおいて平成22年1月1日~平成25年11月25日の間に実施した当該試験で得られた個別データにつきまして、依頼者である株式会社ヤクルト本社より、公益財団法人がん研究会有明病院 消化器内科 高張 大亮先生が作成された胃がんの予後予測モデルの妥当性の検討に提供したい、との申し出がありました。
提供されるデータは新たな情報ではなく、既に当院より依頼者に提出済みのものであり、連結不可能匿名化(完全に個人を特定できないようにすること)のうえ提供されるため、ご参加いただいた皆さま方の秘密は保全されます。
なお、個別データの提供をご承諾いただけない場合は拒否することが可能ですので、当院消化器内科部長 津田政広までご連絡ください。

■2011年以降に当院でB型慢性肝炎に対して抗ウイルス治療を受けられた患者様へ

抗ウイルス治療の効果や肝癌発生との関連について多施設共同研究を行っております。患者様の過去のデータを匿名化(個人を特定できないようにすること)した状態で神戸大学医学部消化器内科に提供します。データ提供の取りやめを希望される患者様は、当院消化器内科部長 櫛田早絵子までご連絡ください。

■2016年以降に当院で肝細胞癌に対して全身化学療法を受けられた患者様へ

化学療法の効果や副作用を予測する因子について多施設共同研究を行っております。患者様の過去のデータを匿名化(個人を特定できないようにすること)した状態で神戸大学医学部消化器内科に提供します。データ提供の取りやめを希望される患者様は、当院消化器内科部長 櫛田早絵子までご連絡ください。

■2008年から2015年に当院で食道癌に対して内視鏡的切除術を受けられた患者様へ

深達度が粘膜筋板まで(pT1a-MM)で脈管侵襲陰性の方について、長期予後の調査を多施設共同研究で行っております。患者様の過去のデータを匿名化(個人を特定できないようにすること)した状態で国立がん研究センター東病院に提供します。

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■2014年9月1日から2019年4月30日の間にICIを1クール以上実施した患者様へ

免疫チェックポイント阻害剤による免疫関連膵炎に関する観察研究を行っております。患者様の過去のデータを匿名化(個人を特定できないようにすること)した状態で神戸大学医学部消化器内科に提供します。データ提供の取りやめを希望される患者様は、当院消化器内科部長 津村英隆までご連絡ください。

■プラチナ製剤を含む1次治療を受けられた切除不能進行・再発の胃・大腸原発神経内分泌癌患者様で、2015年3月1日から2020年6月30日の間に2次治療を受けられた患者様へ

消化器内科でプラチナ製剤を含む1次治療を受けられた切除不能進行・再発の胃・大腸原発神経内分泌癌の患者さんで、2015年3月1日から2020年6月30日の間に2次治療を受けられた患者さんを対象に、ラムシルマブを含む化学療法の有効性を明らかにする目的で、愛知県がんセンターに匿名でデータ・病理組織検体を提供させていただきます。ご不明な点がございましたら、当院消化器内科部長 津田政広までご連絡ください。
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■「切除不能進行・再発胃癌を対象としたS-1/シスプラチン併用(CS)療法とドセタキセル/シスプラチン/S-1併用(DCS)療法のランダム化第Ⅲ相試験(JCOG1013)」にご参加いただいた皆様方へお知らせいたします

当センターにおいて2012年4月3日~2018年4月3日の間に実施した当該試験で得た個別データにつきまして、国立がん研究センター中央病院消化管内科 朴 成和先生より「どのような因子が治療に影響を与えるか予後因子解析に関する付随研究JCOG1013A2)」を行いたいとの申し出がありました。
提供されるデータは新たな情報ではなく、既に当センターより依頼者に提出済みのものであり、連結不可能匿名化(完全に個人を特定できないようにすること)のうえ提供されるためご参加いただいた皆さま方の秘密は保全されます。なお、個別データの提供をご承諾いただけない場合は拒否することが可能ですので、当院消化器内科部長 津田政広までご連絡ください。

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■「ステージⅢ胃癌に対する術前診断の妥当性についての研究(JCOG1302A)」にご参加いただいた皆様方へお知らせいたします

当センターにおいて当該試験で得た個別データ(30人)につきまして、国立がん研究センター中央病院胃外科 吉川貴己先生より「進行胃癌に対する術前病期診断による予後予測能についての附随研究(JCOG1302A2)」を行いたいとの申し出がありました。
提供されるデータは新たな情報ではなく、既に当センターより依頼者に提出済みのものであり、連結不可能匿名化(完全に個人を特定できないようにすること)のうえ提供されるためご参加いただいた皆さま方の秘密は保全されます。なお、個別データの提供をご承諾いただけない場合は拒否することが可能ですので、当院消化器内科部長 津田政広までご連絡ください。

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■当院で内視鏡検査・治療を受けられる方へ

当院では日本消化器内視鏡学会で行っている「消化器内視鏡に関連する疾患、治療手技データベース構築(多施設共同 前向き観察研究)」に参加しています。個人情報は含まれておりませんので、研究のご協力をお願いします。情報の提供をご承諾いただけない場合は、当院の消化器内科部長 山本佳宣までご連絡下さい。

詳しくはこちら

■「HER2陽性切除不能進行・再発胃癌に対するトラスツズマブデルクステカンの有効性・安全性を評価する後ろ向きコホート研究(EN-DEAVOR研究)」に関する情報公開

2020年9月25日から2021年9月30日までに、研究参加医療機関にて胃がんの治療としてトラスツズマブ デルクステカン(製品名:エンハーツⓇ)を初めて投薬された方を対象としています。ご不明な点がございましたら、当院消化器内科部長 津田政広までご連絡ください。

■2010年1月1日から2021年12月31日までの間に、当院にて遠隔転移を有する切除不能進行食道癌に対する初回化学療法後の根治治療のため入院、退院し、根治目的の手術あるいは化学放射線療法を受けた方

「遠隔転移を有する未治療の切除不能進行食道癌」に対する全身化学療法施行後の治療の有用性及び安全性を検討することを目的とする研究を行っております。
患者様の過去のデータを匿名化(個人を特定できないようにすること)した状態で慶應義塾大学病院に提供いたします。個別データの提供をご承諾いただけない場合は拒否することが可能ですので、当院消化器内科医長 武川直樹までご連絡ください。

■兵庫県立がんセンター消化器内科において、膵腫瘍で通院歴のある患者様へ

兵庫県立がんセンター消化器内科では、以下の臨床研究を実施しています。ここにご案内するのは、過去の診療情報や検査データ等を振り返り解析する「後ろ向き観察研究」という臨床研究で、当院倫理審査委員会の承認を得て行うものです。すでに存在する情報を利用させて頂く研究ですので、対象となる患者様に新たな検査や費用のご負担をお願いするものではありません。また、対象となる方が特定できないよう、個人情報の保護には十分な注意を払います。
この研究の対象に該当すると思われた方で、ご自身の診療情報等が利用されることを望まない場合やご質問がある場合は、下記の問い合わせ先にご連絡ください。

膵腫瘍に対する超音波内視鏡下穿刺吸引生検(EUS-FNA)後の穿刺経路腫瘍細胞播種(Needle tract seeding)の二次調査

トピックス

学会認定
  • 日本内科学会認定教育関連病院
  • 日本消化器病学会認定施設
  • 日本消化器内視鏡学会指導施設
  • 日本肝臓学会認定施設
  • 日本膵臓学会認定指導医制度 指導施設
  • 日本胆道学会認定指導医制度 指導施設

神経内分泌腫瘍(NET)外来(ルタテラ外来)をはじめました

消化器内科では2024年11月より火曜日午後に神経内分泌腫瘍(NET)外来(ルタテラ外来)をはじめました。神経内分泌腫瘍(NET)にかんしてはルタテラ治療中心にその他の薬物療法も含めて最良の診療を行っています。また神経内分泌がん(NEC)に関しても専門的な診療を提供しています。神経内分泌腫瘍に関する事であれば何でも結構ですので、是非ご紹介ください。

多くの消化器がんの1次治療が変わりました

現在がん薬物療法は、①化学療法(殺細胞性抗がん薬:従来の抗がん剤治療)②分子標的療法(分子標的薬)③内分泌療法(ホルモン療法薬)そして、④免疫療法(免疫チェックポイント阻害薬を含む)に分類されています。消化器がんに免疫チェックポイント阻害薬が導入されたのは、2017年10月に胃がん3次治療に対してのニボルマブ(オプジーボ)が最初でしたが、2020年後半からは、様々な消化器がんの1次治療に導入され、新たな時代の転換期に入っています。

消化器がんの1次治療の変遷

また新薬も控えており、今後も非常に期待されている分野です。免疫チェックポイント阻害薬は、従来の抗がん剤とは異なり、副作用が軽微な優れた治療ですが、一旦副作用が出現すると治療に難渋することも少なくありません。当科では治験の段階より関わることで様々な経験の蓄積がありますので、より安全で確実な治療を受けていただける環境が整っております。

新薬治験を行っています(現在登録中)

①転移性食道癌患者を対象に一次治療としてのペムブロリズマブ(MK-3475)+レンバチニブ(E7080/MK-7902)+化学療法の有効性及び安全性を標準治療と比較する無作為化第Ⅲ相試験:LEAP-014試験 ②未治療のFGFR2b 過剰発現進行性胃癌又は食道胃接合部癌患者を対象としたbemarituzumab と化学療法の併用投与とプラセボと化学療法の併用投与を比較するランダム化、多施設共同、二重盲検、プラセボ対照、第III 相試験(FORTITUDE 101) ③FGFR2bを過剰発現している未治療の進行性胃癌及び食道胃接合部癌患者を対象としたbemarituzumabと化学療法及びニボルマブとの併用療法と、化学療法及びニボルマブ併用療法とを比較する第Ib/III相試験(FORTITUDE-102)

放射線療法後再発食道がんに対するレーザー治療(光線力学的療法:PDT)の新機器を導入しました

位置決めのためのガイド光 PDTに用いられるレーザー光の写真

放射線療法後の遺残再発食道がんに対しては、粘膜内病変であれば粘膜下層剥離術(ESD)が適応となりますが、瘢痕が強くESDが困難と予想される病変や、粘膜下層や筋層に浸潤する病変に対しては光線力学的療法(PDT)が適応となります。兵庫県では唯一当院のみPDTを採用しているため、県内や県外から患者さんをご紹介いただいています。2013年から2021年にかけて、42名の患者さんにPDTを行い、寛解率は85%を超えています。また当院の検討で、80歳以上の高齢者に対してもPDTは安全に施行でき、有効性に差がないことを報告しました。 2022年、このPDTに使用する半導体レーザー装置を新機器に更新しました。ガイド光を用いて照射の位置決めを行うため、より正確な照射が可能です。原発巣の制御が生存期間の延長につながりますので、患者さんがいらっしゃれば是非ご紹介下さい。

神経内分泌腫瘍にたいしルタテラ治療を行っています

神経内分泌腫瘍(NEN)は稀な疾患であり、2010年の本邦の有病患者数は膵が10万人にあたり2.69人、消化管が6.42人と報告され、今後も増加していくと考えられています。NENは高分化型神経内分泌腫瘍(NET)と低分化神経内分泌腫瘍(NEC)に分類され、切除不能のNETに対しては主に薬物療法が行われますが、2021年9月から1次治療後のNETの患者さんに対するペプチド受容体放射性核種療法(PRRT)療法(ルタテラ療法)が本邦で施行可能になりました。当院でも2022年6月から消化器内科が主体となり、放射線診断科、放射線治療科をはじめ他部署の協力のもと開始しております(8週間隔で4回の治療)。比較的副作用も少なく、従来の治療に比べ高い有効性が期待出来る治療です。

ルタテラ療法の無増悪生存期間

治療対象の患者さんがおられましたら、是非ご紹介下さい。

ルタテラ療法の詳細

紹介元の先生へ

がん診療は日々進歩しています。患者さんの医療に関する知識も深まっており、またそのニーズも多様化、高度化しています。それらに答えるためには豊富な臨床経験と、情報アップデート、実施環境の全てが必要です。当院はがん専門に特化することで、技術、知識、治療についての豊富な経験の蓄積があります。食道がんへの光線力学的療法(PDT)、神経内分泌腫瘍に対するルタテラ療法、進行消化器がんへの新薬治験等、他院には無い治療が当院では可能です。そして胆道がんにたいするFGFR阻害剤(ペミガチニブ)など、検体採取から病理診断そしてがん遺伝子パネル検査まで行い、その結果で適応となる治療(保険診療)も近年増えてきており、これらを日常診療として提供できるところも、当院ならではのメリットです。担当医は診療に際し、がん化学療法認定看護師、がん専門薬剤師はじめ、専門性の高い他職種スタッフと共に質の高いチーム医療を実践しています。もし目の前の患者さんに「がんあるいはがんの疑い」があれば、ぜひ当科にご紹介ください。全力でご期待にお応えします。


神経内分泌腫瘍(NET)外来(ルタテラ外来)をはじめました

消化器内科では2024年11月より火曜日午後に神経内分泌腫瘍(NET)外来(ルタテラ外来)をはじめました。神経内分泌腫瘍(NET)にかんしてはルタテラ治療中心にその他の薬物療法も含めて最良の診療を行っています。また神経内分泌がん(NEC)に関しても専門的な診療を提供しています。神経内分泌腫瘍に関する事であれば何でも結構ですので、是非ご紹介ください。

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