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がんゲノム医療とは
がんは遺伝子の変異によって起こる病気で、その変異は患者さんお一人ごとに異なります。遺伝子の変異が治療薬の効果に影響をおよぼす場合があることがわかっていますが、通常のがん遺伝子検査では特定の限られた種類の遺伝子を調べているのが現状です。
そこでがんの発症に関連した数十~数百種類の遺伝子を網羅的に調べ、患者さんの治療や診断に役立てる医療を「がんゲノム医療」と言い、その検査を「がん遺伝子パネル検査」と呼びます。
保険適用の条件を満たせば、保険適用のいずれかの検査を保険適用で受けることができます。
保険適用の対象となる方の主な条件
- 標準治療が確立されていない固形がんの方
- 標準治療が終了となった(終了が見込まれる場合を含む)固形がんの方
他にも医学的な判断が必要な条件があり、ご自身が対象に該当するかは主治医にご確認ください。
兵庫県立がんセンターでは以下の
がん遺伝子パネル検査を行います。
NCC オンコパネル |
FoundationOne | GenMineTOP | FoundationOne Liquid |
Guardant360 CDx |
Guardant360 | |
---|---|---|---|---|---|---|
日本での承認 | 保険適用※がん組織検体での検査が困難な場合に限り血液検体での検査可能 | 自費負担 | ||||
調べる 遺伝子数 |
124遺伝子 | 324遺伝子 | 737遺伝子 | 324遺伝子 | 74遺伝子 | 83遺伝子 |
提出検体 | がん組織検体 +正常組織 (血液) |
がん組織検体 | がん組織検体 +正常組織 (血液) |
血液 | 血液 | 血液 |
ゲノム外来 費用 |
初診料 | 40,000円 (税込) |
||||
検査費用 | 56,000点(医療費自己負担が3割の場合168,000円) | 470,000円 (税込) |
保険適用の条件を満たさず、自費検査を希望される場合には、ゲノム外来費用+検査費用のお支払いが必要です。ただし、自費検査の場合も医学的な判断に基づき、検査の適用とならないと判断させていただく場合もありますこと、ご了承ください。
がん遺伝子パネル検査でわかること
がん遺伝子パネル検査を行うことで、がん細胞の遺伝子変異が検出され、その変異に対する治療薬や治験等の情報を得ることができます。ただし現在のがん遺伝子パネル検査ならびに薬剤開発の状況から、治療につながる割合は10パーセント程度と考えられます。有効な情報が得られない可能性も十分あることをご理解ください。また数パーセントの割合で生まれつきの体質(特定のがんにかかりやすいなどの体質)にかかわる遺伝子変異が見つかることがあります。その場合、血縁者(親、子、兄弟姉妹等)も同じ変異を持つ可能性があります。
「がんゲノム医療外来」にはご本人ならびにご家族の来院が必要です。
がんゲノム医療外来では、ご本人の体調確認及び意思確認のため、ご本人の来院が必要です。
また本検査の結果がご家族や血縁者に影響する場合もありますので、ご本人以外にご家族の来院もお願いしております。
兵庫県立がんセンターの
がんゲノム医療について
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中核拠点病院と連携
兵庫県立がんセンターは、中核拠点病院である岡山大学病院と連携してがんゲノム医療を実施しています。
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各分野のエキスパートと連携
薬物療法専門医、病理医、研究医、看護師、臨床検査技師、薬剤師など各分野のエキスパートががんゲノム医療に携わっています。
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患者さん・ご家族へのサポート
検査を実施するだけでなく、ご不安な患者さんやその家族の方々をサポートする体制を整えています。
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遺伝に関する相談支援
臨床遺伝指導医、臨床遺伝専門医、認定遺伝カウンセラーを配置し、遺伝に関する相談支援をおこなっています。
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がん遺伝子パネル検査実施件数データ
検査の流れ
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相談※1
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予約※2
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がんゲノム医療
外来の受診※3 -
費用お支払
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検査提出※4
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結果説明
- 相談支援センター:外来の予約方法、申し込みに必要な手続き方法、検査にかかる費用など
- 受診を希望される場合には、あらかじめ主治医からがんゲノム医療外来の予約を取っていただく必要があります。
また、主治医から病理標本等をご提供いただく必要があります。 - 外来担当者からがん遺伝子パネル検査の詳しい説明をします。
- 結果結果が出るまで1か月半~2か月程度かかります。
検査費用について
検査費用・受診料支払いの
ご準備をお願いいたします。
- 健康保険が適用される場合、検査費用については保険点数56,000点(3割負担で168,000円)をお支払いいただくことになります。「高額療養費制度」が使えますので、収入に応じて決められた自己負担分以外は払い戻しを受けることができます。
- 自費検査の場合、Guardant360(ガーダント)検査は税込470,000円です。がんゲノム医療外来受診後、検査費用のお支払いの確認が取れた後に、検査の準備を進めてまいりますのでご了承ください。(現金、クレジットカードまたは振込でのお支払いが可能です)。受診後にがん遺伝子パネル検査をご希望されない場合でも、外来受診料(税込40,000円)のお支払いは必要です。
以上、ご確認・ご承知のうえ、「がんゲノム医療外来」の受診をお願いいたします。
よくある質問
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Q&A
がんゲノム医療外来を受診したいのですが、どのような手続きが必要ですか?
まずかかりつけ医(主治医)にがんゲノム医療外来受診の希望をお伝えください。かかりつけ医から当院地域連携室を介して予約を取ってもらってください。患者さんからの直接の予約申し込みは受け付けていません。
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Q&A
家族のみでも受診できますか?
患者さん本人に受診していただく必要があります。
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Q&A
何を使って検査するのですか?
過去に行った手術や検査(生検)で採取したがん組織、もしくは血液を使います。
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Q&A
検査に使用する検体はどのようなものを準備すればいいのですか?
検体の詳細については、下段からダウンロードしていただき、かかりつけ医にお渡しください。
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Q&A
検査結果が分かるまでにはどれぐらいの時間がかかりますか?
検査の種類によりますが1か月半~2か月程度かかります。
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Q&A
検査で治療方法が見つかる可能性はどれぐらいですか?
治療に結び付く遺伝子変異が見つかるのは10%程度です。
お問い合わせ先
医療関係者の方へ
平素より兵庫県立がんセンターの診療にご協力いただきありがとうございます。
次世代シークエンサーという遺伝子解析技術の発展により数十~数百種類の遺伝子を一度に調べることが可能となりました。遺伝子変異に基づいて治療薬も選択されるようになったことも相まって、治療法の選択においてがん細胞の遺伝子を調べることの意義が高まっています。このように網羅的にがん細胞の遺伝子を調べることをがん遺伝子パネル検査と呼び、患者さんにとって有効な治療法の情報が得ることを目的とするものです。
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