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麻酔センター

麻酔センターとは高機能シミュレーター(マネキン)を使用し、臨床上実際に見られるシナリオを再現して麻酔法、蘇生法、周術期、集中治療室、救急の現場で遭遇する危機的状態について研修、教育をするセンターとして、兵庫県立がんセンター(写真1)内に設置されました。

兵庫県立がんセンター最近日本においてもシミュレーション教育は取り入れられてきましたが、高機能シミュレターを購入し専属の医師が配置された施設はありません。本センターは専属のベテラン麻酔科医師 (センター長:前神戸大学麻酔科教授)を配置し、プログラムの作成、研修、教育にあたります。このような施設は日本では初めてです。シミュレーションルームは高機能マネキンが設置された模擬手術室と講義室があります。模擬手術室(写真2)は実際の手術室と同じ機器類(麻酔器、モニター、人工呼吸器、徐細勤器、筋弛緩モニター、挿管器具等)が常備されています。また中心静脈穿刺用、クモ膜下穿刺用(脊髄麻酔用)、硬膜外穿刺用マネキンも(写真3)設備されていますので、麻酔に関しますすべてのトレーニングを行うことができます。

模擬手術室/硬膜外穿刺用マネキン欧米では10年前から医学生、研修医、バラメディカルの人達の教育に取り入れられ、多大の成果を上げています。医学生、研修医の時講義等で習った知識と技術をいろいろな臨床現場が再現できる、ITを使用した高機能シミュレター(マネキン)によってトレーニングを受け、実際に臨床の現場に出た時即対応できるように訓練するセンターです。

兵庫県には県立病院が11病院ありますが、県立病院に勤務する研修医、麻酔専攻医、看護師を主として対象にしますが、地域医療に貢献するため広く一般に開放します。対象者として次のような人達の研修、実習も受け入れますのでご応募ください。

  • 1) 麻酔科医として現場に復帰を希望する女医
  • 2) 臨床配属中の医学生
  • 3) 兵庫県立病院以外の病院に勤務している医師、研修医、専攻医
  • 4) 開業医
  • 5) 麻酔専門医試験を受ける麻酔科医
  • 6) 兵庫県立病院以外の病院に勤務する看護師
  • 7) 救急救命士
  • 8) その他

*但し兵庫県立病院に勤務する職員以外は有料とさせていただきます。

  • 研修内容は
  • 1) 麻酔法(全身麻酔、脊髄麻酔法等)
  • 2) 気道確保法
  • 3) 周術期に遭遇する危機的状態と治療(アナフィラキシーショック、喘息、悪性過高熱症等)
  • 4) 不整脈
  • 5) 一次救命処置(BLS)
  • 6) 二次救命処置(ACLS)
  • 7) 人工呼吸器の使い方
  • 8) チーム医療の実践訓練

等です。
シミュレターには上記項目に関します実際の臨床で遭遇するシナリオが40数項目入っており、これらを組み合わせることにより1日から5日間の研修日程を調節できます。 研修医、専攻医、女医復帰コースの場合は3日間コース、学生、看護師、救命救急士コース並びに医師であっても蘇生法のみの場合は1日コースを組んでいます。 日程、研修、実習内容に関しましては、いくらでも調整できますのでご相談ください。


研修日程並びにプログラム

 研修医、麻酔科医として復帰を希望する女医を対象(3日間コース)

研修場所:
兵庫県立がんセンター内に設置された麻酔センター、シミュレーションルーム
〒673-8558 明石市北王子町 13-70
TEL: 078-929-1151(代)、FAX: 078-927-9511
麻酔センター事務メール:masuijimu@hyogo-cc.jp

高機能シミュレター(HPSマネキン)を使用してセンター専任のベテラン麻酔科医(前神戸大学麻酔科教授)が以下の実習と講義を行う。

第1日目
[午前、午後]
  • 1)麻酔法について*
  • 2)麻酔器(構造、始業゜点検)、モニター(種類、機能)について*
  • 3)高機能シミュレターについて
  • 4)気道確保、挿管操作の実習*
  • 5)麻酔の導入(Induction-Routine)
  • 6)麻酔の覚醒(Emergence-Routine)
    換気困難( Cannot intubate can ventilate)
    換気、挿管困難(Cannot intubate cannot ventilate)
  • 7)人工呼吸器の理論と実習(傷害肺ALI/ARDSの呼吸管理)*
第2日目
[午前、午後]
麻酔中、後の合併症
  • 循環系
    • 1) 頻脈と高血圧(Tachycardia and Hypertension)
    • 2) 頻脈と低血圧(Tachycardia and Hypotension)
      低血圧と出血(Hypotension and Hemorrage)
      低血圧と循環血液量減少(Hypotension and Hypovolemia)
    • 3) 徐脈と低血圧(Bradycardia and Hypotension)
    • 4) アナフィラキシ( Anaphylaxis )*
    • 5) 心不全、肺水腫(Heart Failure, Pulmonary Edema)*
  • 呼吸器系
    • 1) 低酸素血漿(Hypoxemia )
      片肺挿管(Hypoxemia – Endobronchial intubation )
      無気肺(Hypoxemia-atelectasis)
    • 2) 喘息( Hypoxemia-Bronchospasm )*
    • 3) 気胸(Pneumothorax-Tension Pneumothorax)
  • その他
    • 1) 悪性過高熱症( Malignant Hyperthermia )*
    • 2) AAA患者手術時の大動脈デクランピング(AAA Aortic declumping)
    • 3) 敗血症と麻酔*
  • 麻酔覚醒後の合併症
    • 1) 高血圧(Emergence-Hypertension)
    • 2) 無呼吸(Emergence-Apnea)
    • 3) 喉頭痙攣(Emergence-Laryngospasm)
    • 4) 肺水腫(Emergence-Negative pressure pulmonary edema)
第3日目
[午前、午後]
脊髄麻酔、硬膜外麻酔,妊娠患者の麻酔(産科麻酔)*
  • 1)高レベル脊髄麻酔(High spinal)
  • 2)硬膜外麻酔の副作用(Epidural-sympathectomy)
  • 3)妊婦の麻酔導入と誤嚥(OB Induction and Pulmonary aspiration)
  • 4)妊婦仰臥位での低血圧(OB Supine hypotension syndrome)
  • 5)羊水の肺塞栓(OB Amniotic fluid embolus)

不整脈、二次救命処置

  • 1)徐脈(ACLS Bradycardia-Responsive,-Refractory)
  • 2)頻脈(ACLS Tachycardia-Refractory,-Responsive)
  • 3)心室頻拍、心室細動(ACLS V-Tach, V-Fib)
  • 4)不安定な心房細動(ACLS Unstable atrial Fi
  • 5)パルスレス心室頻拍(Pulseless V-Tach)
  • 6)脈が見られない電気活動、心停止(ACLS Pulseless Electrical Activity:PEA)
  • 7)心静止(ACLS Asystole)

その他シミュレターによる以下の実習が可能である。

  • 1)中心静脈穿刺法
  • 2)橈骨動脈穿刺法
  • 3)脊髄クモ膜下穿刺法(脊髄クモ膜下麻酔法)
  • 4)硬膜外穿刺法(硬膜外麻酔法)
学生、看護師、救命士(半日〜1日コース)
1)学生
気道確保、挿管操作
麻酔の導入(Induction-Routine)、麻酔の覚醒(Emergence-Routine)、蘇生法(BLS)
2)看護師
蘇生法(BCLS)、人工呼吸器の使い方、その他
3)救急救命士
気道確保、挿管操作、蘇生法(BLS)
正規のプログラムは3日間で終了するが、希望があれば再実習も可能である (再実習日については相談してください)。すでに経験したシナリオから受講生が選んで再実習を行う。
(文責 麻酔センター長 尾原秀史)
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