令和6年度 兵庫県立がんセンター 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
  4. 転倒・転落発生率
  5. 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
  6. 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
  7. d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
  8. 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
  9. 身体的拘束の実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 0 29 93 281 614 1211 1575 2576 978 64
患者さんは60~70歳台が中心で全体の約56%を占めます。50歳以上が全体の約86%となっています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
腫瘍内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx99x4xx 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 107 10.28 3.64 0.00 59.35
090010xx97x0xx 乳房の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし 47 2.21 6.48 0.00 58.94
180050xx99x1xx その他の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等21あり 24 8.25 11.79 0.00 55.67
090010xx99x30x 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等23あり 定義副傷病なし 19 11.11 5.48 0.00 46.00
070041xx99x3xx 軟部の悪性腫瘍(脊髄を除く。) 手術なし 手術・処置等23あり 17 15.24 8.66 0.00 65.53
乳がん、卵巣・子宮がん、希少がん(肉腫、原発不明がんなど)への薬物療法を多く行っています。
血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x5xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等25あり 39 24.64 19.30 2.56 65.51
130030xx99x4xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等24あり 29 13.14 8.65 0.00 74.76
130010xx99x9xx 急性白血病 手術なし 手術・処置等29あり 23 10.00 12.45 0.00 77.61
130030xx99x7xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等27あり 18 20.06 12.54 0.00 71.28
130030xx99xbxx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2Bあり 18 14.28 12.23 5.56 72.89
造血器悪性腫瘍の化学療法と造血幹細胞移植を行なっています。その中でも非ホジキンリンパ腫の患者数が過半数を占め、その初回治療のための入院(3週間程度)が多くを占めています。再発時の治療など副作用の強い治療を行った症例を含め、全体で100例以上の非ホジキンリンパ腫の患者が治療を受けられています。それに次ぐのは急性白血病の化学療法入院です。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9905xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等25あり 65 28.89 18.72 1.54 72.45
040040xx99041x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病あり 38 18.16 13.08 2.63 72.66
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 32 9.09 8.16 0.00 69.97
040040xx99060x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等26あり 定義副傷病なし 30 16.30 14.00 3.33 70.03
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 24 4.46 3.03 0.00 68.96
肺の悪性腫瘍では非小細胞癌が主体であり、その抗がん剤治療での入院が多く、内訳として年々複合免疫療法を含めた免疫療法、分子標的治療薬など治療のバリエーションが多くなってきています。DPC上位の内訳はその細かい治療薬などで分かれており、その治療の特性で入院期間の長短があります。白血球減少などの副病名があると入院期間がやや延びています。気管支鏡などの検査入院は短期間の入院になっています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 113 2.89 2.57 0.00 70.05
060010xx04xxxx 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 内視鏡的食道粘膜切除術等 86 7.98 7.39 0.00 72.85
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 82 8.88 7.45 0.00 75.28
06007xxx9910xx 膵臓、脾臓の腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 66 3.12 4.08 1.52 69.91
060010xx99x40x 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 手術なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 61 7.59 8.61 0.00 68.08
大腸ポリープに対する内視鏡治療は引き続き増加傾向です。食道癌に対する内科治療も増加傾向が見られます。膵癌も引き続き多い傾向が見られています。
消化器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 80 17.71 14.81 1.25 70.25
060050xx020xxx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 肝切除術 部分切除等 手術・処置等1なし 45 14.11 13.83 0.00 68.69
060040xx0300xx 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 直腸切除・切断術 切除術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 39 16.28 14.91 0.00 63.54
060020xx02xxxx 胃の悪性腫瘍 胃切除術 悪性腫瘍手術等 38 17.95 18.48 5.26 70.97
060050xx03xxxx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等) 選択的動脈化学塞栓術 28 8.46 10.22 0.00 77.07
大腸癌の症例が増加傾向ですが、依然として進行癌が多く、術前からの狭窄等によって入院期間が長い傾向にあります。
乳腺外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等1なし 184 12.28 9.77 0.54 60.88
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 59 6.29 5.50 0.00 58.56
090010xx97x0xx 乳房の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし 24 3.17 6.48 0.00 62.38
090010xx011xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等1あり 14 15.43 14.76 0.00 50.21
090020xx97xxxx 乳房の良性腫瘍 手術あり 3.94
乳房の悪性腫瘍に対する手術目的の入院がほとんどです。乳腺の悪性腫瘍には、センチネルリンパ節生検と腋窩郭清された乳房切除症例が含まれます。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 手術あり 手術・処置等1なし 67 8.31 4.65 1.49 53.25
070041xx02x0xx 軟部の悪性腫瘍(脊髄を除く。) 四肢・躯幹軟部悪性腫瘍手術 手術・処置等2なし 33 22.82 17.01 6.06 63.42
070020xxxx00xx 神経の良性腫瘍 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 16 7.63 6.43 0.00 61.38
180060xx97xxxx その他の新生物 手術あり 5.63
070040xx99x0xx 骨の悪性腫瘍(脊椎を除く。) 手術なし 手術・処置等2なし 9.18
良性および悪性の骨・軟部腫瘍の診療を行っています。骨腫瘍には骨から発生する原発性骨腫瘍と内臓などに発生した癌が骨に転移する転移性骨腫瘍が含まれます。軟部腫瘍は筋肉、皮下組織、神経などに発生する腫瘍です。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx02x0xx 肺の悪性腫瘍 肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの等 手術・処置等2なし 166 11.93 9.82 0.00 71.19
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 24 10.21 8.16 0.00 68.38
040030xx97xxxx 呼吸器系の良性腫瘍 手術あり 8.44
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 13.41
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 3.03
肺の悪性腫瘍に対する手術目的の入院がほとんどです。肺の悪性腫瘍は原発性肺がん(発症部位が肺と特定している)と転移性(他の部位からの転移による)に大別されます。手術の結果、進行度が2期以上と診断された原発性肺がんについては、後日再度入院のうえ化学療法を施行します。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2なし 37 12.97 6.92 0.00 74.16
080005xx01x0xx 黒色腫 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2なし 35 15.40 11.59 0.00 66.54
080005xx99x2xx 黒色腫 手術なし 手術・処置等22あり 13.40
02001xxx97x0xx 角膜・眼及び付属器の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2なし 7.58
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1なし 3.77
受診患者数として、皮膚がんの中では基底細胞がんが最も多く、ボーエン病その他の皮膚がんを合わせると最多となっています。悪性黒色腫もそれに次いで多く、がんセンターの専門性、特性が反映されています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 200 2.09 2.45 0.00 72.53
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2なし 107 8.12 6.81 1.87 74.97
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 92 13.21 11.11 0.00 69.82
11001xxx01x0xx 腎腫瘍 腎(尿管)悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 44 10.77 10.12 0.00 66.02
110070xx02xxxx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術+術中血管等描出撮影加算 44 7.93 6.75 0.00 76.77
前立腺がんの増加率は高く、検査数や治療数が年々増えています。早期がんの比率が高くなり根治的切除が多く行なわれています。膀胱がんは術後の膀胱内再発も多く、初発腫瘍に加えて手術数も多くなります。腎腫瘍は腎全摘より腎部分切除が多くなっています。
婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 232 10.03 9.84 0.00 56.55
12002xxx02xxxx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 156 2.99 2.92 0.00 38.22
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 151 4.70 4.07 0.00 59.48
120010xx01x0xx 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 子宮附属器悪性腫瘍手術(両側)等 手術・処置等2なし 90 11.53 11.58 3.33 54.40
120010xx99x30x 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等23あり 定義副傷病なし 62 5.05 4.12 0.00 60.63
子宮の悪性腫瘍に対する手術目的の入院がほとんどです。子宮頸がんでは、広汎子宮全摘術や準広汎子宮全摘術を行っています。子宮体がんでは、単純子宮全摘術や準広汎子宮全摘術を行っています。初期子宮頸がんには、腹腔鏡下手術を、初期の子宮体がんには、腹腔鏡下手術やロボット支援下手術を導入しています。子宮頸部異形成の上皮内がんや微小浸潤がんには子宮膣部円錐切除術を行っています。子宮頸がんに対し術前化学療法や進行・再発例に化学療法を行っています。子宮体がんの術後再発高リスク症例や進行・再発例に化学療法を行っています。卵巣がんには完全切除を目指した可及的腫瘍減量術を行っています。
頭頸部外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
03001xxx0200xx 頭頸部悪性腫瘍 頸部悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 32 11.59 12.45 0.00 69.38
03001xxx99x3xx 頭頸部悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等23あり 32 60.28 26.52 3.13 65.28
03001xxx01xxxx 頭頸部悪性腫瘍 鏡視下咽頭悪性腫瘍手術(軟口蓋悪性腫瘍手術を含む。)等 31 12.48 11.79 0.00 71.68
03001xxx97x0xx 頭頸部悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし 22 5.59 10.88 0.00 68.59
03001xxx97x3xx 頭頸部悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等23あり 17 57.53 56.97 0.00 66.12
口腔がん、咽頭がん、喉頭がん、甲状腺がん、唾液腺がんをはじめとするすべての頭頸部がんに対する治療を行なっています。機能温存手術にも力をいれておりますが、放射線治療や抗がん剤治療にもしっかりした取り組みをしています。また、進行がんや再発がんも受入れています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 88 24 41 122 31 22 1 6,7,8
大腸癌 50 57 106 101 33 86 1 7,8
乳癌 81 214 76 34 65 49 1 6,7,8
肺癌 80 36 71 110 34 238 1 8
肝癌 16 22 13 17 35 77 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
胃がんではステージⅣ、大腸がんではステージⅢ、乳がんではステージⅡの患者さんが多く、肺がん、肝がんでは再発の患者さんが多い状況となっています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 7 14.57 63.00
中等症 34 21.41 75.32
重症 4 17.75 78.50
超重症 1 34.00 77.00
不明 0 0.00 0.00
化学療法中に発症した患者さんで、一般的な患者さんはほとんどいません。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 7 30.86 72.71 23.08
その他 6 11.83 73.33 23.08
がん治療中に発症した患者さんです。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
腫瘍内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合 79 3.57 7.41 1.27 60.37
K6112 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置 四肢に設置した場合 13 2.92 12.23 0.00 52.00
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合
K6262 リンパ節摘出術 長径3cm以上
乳腺、卵巣・子宮、希少がん(肉腫、原発不明がんなど)への薬物療法を行っています。その目的でのCVポート造設術が多いです。
呼吸器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合 10 2.30 13.30 0.00 69.60
K654 内視鏡的消化管止血術
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合
K494-2 胸腔鏡下胸腔内(胸膜内)血腫除去術
K5131 胸腔鏡下肺切除術 肺嚢胞手術(楔状部分切除によるもの)
肺癌を主体とした悪性腫瘍の薬物療法を行っており、特に長期にわたる投与が必要な場合にCVポート造設術を行っています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2cm未満 135 0.13 1.39 0.00 70.66
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 90 0.67 10.71 1.11 73.11
K526-22 内視鏡的食道粘膜切除術 早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術 89 0.94 6.54 0.00 72.91
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術 79 0.99 6.75 0.00 75.23
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合 76 2.29 7.61 1.32 67.89
膵臓癌患者の増加にともない、内視鏡的胆道ステント留置術は増加しています。ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)については、胃癌症例が減少傾向である一方、食道癌症例は増加する傾向が続いています。
消化器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 83 4.51 13.04 1.20 70.33
K740-22 腹腔鏡下直腸切除・切断術 低位前方切除術 29 3.45 19.14 3.45 64.69
K6152 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等) 選択的動脈化学塞栓術 28 1.00 6.46 0.00 70.07
K695-21イ 腹腔鏡下肝切除術 部分切除 単回の切除によるもの 27 2.96 9.15 0.00 65.93
K740-21 腹腔鏡下直腸切除・切断術 切除術 26 3.85 13.19 0.00 66.88
大腸癌の症例は狭窄を伴うものが多く、術前日数が長くなっています。肝臓癌の症例は手術だけでなく、血管塞栓術も多く行っています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術 その他のもの 19 7.47 35.37 15.79 66.68
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術
K145 穿頭脳室ドレナージ術
K150 脳膿瘍排膿術
脳神経外科は脳神経外科専門医2名で脳腫瘍の治療をしています。病床数は6床です。対象疾患は悪性脳腫瘍です。手術を主として、外来、抗がん剤治療(入院及び外来)、電場療法(オプチューン)、院内がん関連脳卒中(Stroke Oncology)に対応しています。手術は従来の開頭術に追加して今年度からは最新のナビゲーション、神経生理モニタリング、神経内視鏡、PDTレーザー装置を併用して少しでも患者様の生活の質を落とさず治療効果が得られるようにしました。術後は横断的治療としてのがん遺伝子パネル検査や抗がん剤の治療効果を予測するためにMGMT遺伝子のメチル化の有無を調べることができるような体制を構築しています。残念ながら標準治療ができなくなった場合には地域の緩和医療につなげていきます。
乳腺外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4763 乳腺悪性腫瘍手術 乳房切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 124 1.07 9.52 0.81 61.28
K4765 乳腺悪性腫瘍手術 乳房切除術(腋窩鎖骨下部郭清を伴うもの)・胸筋切除を併施しないもの 61 1.02 12.49 0.00 58.95
K4762 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 58 1.00 4.28 0.00 58.60
K4742 乳腺腫瘍摘出術 長径5cm以上
K4764 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))
乳房切除術(胸筋切除を併施しない)の大部分が術前化学療法後で腋窩部郭清施行例です。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術 肩、上腕、前腕、大腿、下腿、躯幹 43 1.05 6.26 2.33 60.09
K0311 四肢・躯幹軟部悪性腫瘍手術 肩、上腕、前腕、大腿、下腿、躯幹 38 1.66 21.39 5.26 64.21
K0302 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術 手、足 23 1.09 5.57 0.00 52.17
K1932 神経腫切除術 その他のもの 14 1.00 6.43 0.00 59.36
K0523 骨腫瘍切除術 鎖骨、膝蓋骨、手、足、指(手、足)その他
良性軟部腫瘍、骨腫瘍の手術では腫瘍のみを切除します(辺縁切除、腫瘍内切除)。悪性骨腫瘍・軟部腫瘍(肉腫)の手術では腫瘍と共に周りの骨や筋肉を大きく切除します(広範切除術)。切除後の組織欠損が大きい場合は、人工関節や筋皮弁等の再建術を行います。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 区域切除 61 2.08 8.52 0.00 68.93
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの 52 2.04 10.35 1.92 73.15
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 部分切除 44 2.18 7.52 0.00 73.52
K488-4 胸腔鏡下試験切除術 16 2.00 6.25 0.00 72.31
K5133 胸腔鏡下肺切除術 区域切除
胸腔鏡下手術は術後の創部痛や肋間神経痛の軽減に有効であり、術後在院日数の短縮に寄与します。近年、肺機能の温存に優れ、予後も良好な区域切除の施行割合が増加しています。
皮膚科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術 単純切除 75 1.71 10.72 0.00 71.80
K8501 女子外性器悪性腫瘍手術 切除 10 1.70 14.90 0.00 76.50
K0853 四肢関節離断術 指(手、足)
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部) 長径2cm以上4cm未満
K0053 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部) 長径4cm以上
悪性黒色腫をはじめとする皮膚悪性腫瘍に対して専門的な手術を行っています。また、皮膚、皮下の良性腫瘍の手術治療も積極的に行っています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用のもの 158 1.25 5.87 0.63 75.62
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの) 92 1.79 10.41 0.00 69.82
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 33 1.85 9.82 0.00 72.70
K773-51 腹腔鏡下腎悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの) 原発病巣が7センチメートル以下のもの 28 1.50 8.00 0.00 66.75
K800-2 経尿道的電気凝固術 19 1.58 8.63 5.26 71.84
前立腺がんの増加率は高く、検査数や治療数が年々増えています。早期がんの比率が高くなり、ロボット支援手術による根治的切除が多く行われています。膀胱がんは術後の膀胱内再発も多く、初発腫瘍に加えて手術数も多くなります。腎がんは全摘よりロボット支援手術による部分切除が多くなっています。尿管癌でもロボット支援手術が可能となりました。
婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K867 子宮頸部(腟部)切除術 155 0.99 1.01 0.00 38.23
K879 子宮悪性腫瘍手術 118 2.42 9.80 0.00 56.42
K889 子宮附属器悪性腫瘍手術(両側) 89 2.28 8.93 3.37 56.90
K879-2 腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術 78 1.17 4.91 0.00 56.82
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 49 1.12 4.61 0.00 53.39
高度異形成や上皮内がんに対して子宮膣部円錐切除術を行っています。子宮頸がんⅠ~Ⅱ期、子宮体がんⅠ~Ⅲ期に対して積極的に手術療法を行っています。卵巣がんに対して可及的な腫瘍切除を目指して積極的に手術療法を行っています。初期子宮体がんや子宮良性疾患(子宮筋腫・高度異形成、子宮内膜異型増殖症など)では、腹腔鏡下手術やロボット支援下手術を取り入れています。初期子宮頸がんでは、腹腔鏡手術も行っています。
頭頸部外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6112 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置 四肢に設置した場合 24 4.17 41.13 8.33 67.17
K374-2 鏡視下咽頭悪性腫瘍手術(軟口蓋悪性腫瘍手術を含む。) 23 1.00 10.65 0.00 71.52
K3932 喉頭腫瘍摘出術 直達鏡によるもの 18 1.00 2.83 0.00 65.89
K4691 頸部郭清術 片側 18 1.00 10.06 0.00 73.06
K4571 耳下腺腫瘍摘出術 耳下腺浅葉摘出術 10 1.00 8.10 0.00 61.80
外からの切開を行なわなくてもよい経口的な鏡視下咽頭・喉頭手術を積極的に行っています。頸部腫瘤や頸部悪性腫瘍の検査や治療も数多く行っています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 0 0.00
異なる 2 0.03
180010 敗血症 同一 9 0.12
異なる 9 0.12
180035 その他の真菌感染症 同一 0 0.00
異なる 1 0.01
180040 手術・処置等の合併症 同一 22 0.30
異なる 3 0.04
手術・化学療法の合併症以外は、主にがん末期の化学療法中に発症した患者さんです。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
1575 1351 85.78%
術前に静脈血栓塞栓症リスク評価表に沿って評価し、主治医の指示のもと周術期血栓性肺塞栓症予防対策フローに沿って対策を実施しています。全身麻酔手術患者に対する実施率はほぼ100%でありますが、脊椎麻酔手術、鎮静下手術においてはリスクが低いと判断し、実施していない例があり、全体として85.78%となっています。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
1454 1200 82.53%
感染症の早期診断と適切な治療を目指し、血液培養の2セット採取を徹底しています。厚生労働省「医療の質の評価・公表等推進事業」の令和5年度の報告によると、中央値は90.70%であり、当院は95.73%と高い実施率です。令和6年度は血液培養ボトルの供給量が製造元の事情により減少した時期があった影響を受け、一時的に低い値になっています。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
702 571 81.34%
細菌培養を実施せずに広域スペクトル抗菌薬を使用することは、感染症の起因菌が判明しないまま漫然と広域スペクトル抗菌薬を使用し続けた結果、治療効果が不良となる、耐性菌誘導のリスクを高めることにつながってしまいます。起因菌を特定して適切な治療につながるように、当院は積極的に細菌培養検査の実施に取り組んでいます。
転倒・転落発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
89320 141 0.158%
2024年度DiNQLデータ全国一般病床における発生率(中央値1.8%、平均値2.3%)より、やや低め~平均的水準であり転倒転落予防策が機能しているといえます。
転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
89320 18 0.020%
2024年度医療安全可視化プロジェクトによる発生率(全国施設平均0.09%、200~399床規模0.09%)より低いため、転倒転落予防策が機能しているといえます。
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率ファイルをダウンロード
全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
1839 1782 96.90%
手術部位感染(SSI)予防対策の一つとして、抗菌薬の選択・投与タイミング・投与期間を標準化して取り組んでいます。
d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
78235 5 0.01%
がんという疾患の特性から低栄養や骨突出などの褥瘡危険因子のある患者が多いため、入院時に全患者に褥瘡危険因子評価を行い、危険因子のある患者には褥瘡対策に関する診療計画書を作成し予防ケアを行っています。多職種からなる褥瘡対策チームがあり、「褥瘡予防・管理ガイドライン(日本褥瘡学会)」に基づいて褥瘡予防対策を行うとともに、褥瘡が発生した時に適切に対処を行えるよう褥瘡回診を行っています。
65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合ファイルをダウンロード
65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
4356 1883 43.23%
栄養アセスメントの結果、低栄養と判定された患者に対し、NST及び管理栄養士が積極的に栄養介入しています。
身体的拘束の実施率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
89320 1201 1.34%
脳神経外科の患者は、脳器質病変による高次脳機能障害、ADLの低下から、デバイス類も多く身体拘束をせざるを得ない状況にあります。入院期間は約2ヵ月にわたり、病状改善が見られない場合には拘束期間が長期になります。
消化器外科、泌尿器科は、75歳以上の後期高齢者・認知症・うつ・脳梗塞・せん妄歴があった患者に対して、拘束せざるを得ない状況になることがあります。
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