がんセンターについて

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診療部の紹介

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標準治療・治療成績について

標準治療と治療成績

はじめに

骨・軟部腫瘍の治療は手術が中心となります。良性の腫瘍は骨腫瘍、軟部腫瘍ともに腫瘍のみを切除しますが、小さいもの、長年変化なく症状の無いものは治療を行わず、外来で定期的に経過を観察します。 悪性の骨・軟部腫瘍はまわりの正常組織も含めて腫瘍を大きく切除し、切除によって生じた組織の欠損部は必要に応じて人工関節や筋皮弁などで再建します。腫瘍の種類や病状によって抗がん剤の全身投与や放射線治療が必要になります。

はじめに

当科の診療範囲

診療対象となる疾患と年齢

  1. 原発性骨・軟部腫瘍
    • 良性骨腫瘍:骨軟骨腫(外骨腫)、内軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液線維腫、類骨骨腫、骨芽細胞腫、骨巨細胞腫など
    • 悪性骨腫瘍:骨肉腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、骨悪性線維性組織球腫、脊索腫など
    • 良性軟部腫瘍:脂肪腫、神経鞘腫、神経線維腫、デスモイド、腱鞘巨細胞腫・色素性結節性絨毛滑膜炎、血管腫、弾性線維腫など
    • 悪性軟部腫瘍(軟部肉腫):未分化多形肉腫(悪性線維性組織球腫)、脂肪肉腫、線維肉腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、滑膜肉腫、悪性末梢神経鞘腫瘍、未熟神経外胚葉性腫瘍(PNET)・ユーイング肉腫、血管肉腫、胞巣状軟部肉腫、骨外性骨肉腫、骨外性粘液型軟骨肉腫、明細胞肉腫、類上皮肉腫など
  2. 腫瘍類似疾患:孤立性骨嚢腫、動脈瘤様骨嚢腫、線維性骨異形成、線維性骨皮質欠損・非骨化性線維腫、ガングリオンなど
  3. 転移性腫瘍:内蔵などに発生した癌の骨への転移(がん骨転移)

標準治療について

症状
  1. 骨腫瘍
    • 痛み:悪性骨腫瘍の場合は強い痛み、特に安静にしていても痛い事が多いようです。良性であっても、骨折により強い痛みが出現する事もあります。また、腰痛などが癌の骨転移の初発症状である事もあるので、注意を要します。
    • 腫瘤、変形:良性骨腫瘍で、骨の瘤(こぶ)が主訴である事があります。この場合痛くない事も多いです。多発性外骨腫症などは家族性に(遺伝性)骨の変形で見つかる事もあります。
    • 良性骨腫瘍では、打撲やけがでX線撮影したところ、偶然に骨腫瘍が発見されるようなこともあります。
  2. 軟部腫瘍
    • 痛み:通常、痛みはありません。一部の腫瘍(良性の神経鞘腫、血管腫、悪性の滑膜肉腫など)で痛みを伴うことがあります。
    • 腫瘤(こぶ):大きい(直径5cm以上)もしくは急に大きくなる、硬い、熱を持っている腫瘤(こぶ)は、痛くなくても悪性の事が多いので要注意です。
診断方法

外来で診察を行った後に画像診断を行います。症状に応じてレントゲン、CT、MRI、骨シンチグラム、腫瘍シンチグラム、PET-CTなど行い典型的な腫瘍はほぼ診断が可能です。画像検査で診断がつかない例や悪性が疑われる例は腫瘍の一部もしくは全てを採取して、病理検査(顕微鏡検査)を行います。

生検術について:診断のために腫瘍組織を採取する検査手術を生検術と呼びます。採取した組織をもとに骨軟部腫瘍の診断に精通した当院の病理医が顕微鏡での組織診断を行います。腫瘍によっては採取した組織の遺伝子を解析して診断を行ないます。それでも診断が難しい場合は国内外の専門施設に標本を送って相談することもあります。

1) 針生検:局所麻酔で行います。軟部腫瘍ではエコー、骨腫瘍ではレントゲンで腫瘍の部位を確認しながら組織採取用の針で少量の組織を採取します。脊椎や骨盤など体の深い部位では放射線科に依頼して、CTで確認しながら行うこともあります。

2) 切開生検:全身麻酔など局所麻酔以外の麻酔で行い、実際に切開して診断に充分な量の組織を採取します。

治療法

主に手術で腫瘍を切除します。
悪性腫瘍は化学療法(抗がん剤治療)や放射線治療を行うこともあります。小さく、症状が無い良性腫瘍は、手術は行わず、外来で数ヶ月に一度経過を観察することもあります。

良性骨腫瘍
  1. 手術の適応
    • 骨巨細胞腫など進行性の腫瘍
    • 骨折を来した、もしくは骨折が生じる危険性が有る
    • 痛み、変形などの自覚症状が有る

上記に該当しない場合は手術を行わずに定期的に経過を観察します。

悪性骨腫瘍
  1. 骨肉腫、ユーイング肉腫、骨悪性線維性組織球腫など

    診断が確定すると直ちに治療を開始します。抗癌剤による術前・術後の化学療法と手術を組み合わせて行ないます。可能なかぎり患肢は切断せずに温存します。全治療には約1年間かかります。

    1) 術前化学療法:抗癌剤を投与し腫瘍を小さくて手術を行いやすくするためと、全身に転移している(可能性のある)腫瘍細胞を撲滅する目的でおこないます。

    2) 手術:手術:腫瘍のすぐ周りの正常組織内にも腫瘍細胞が存在するので、腫瘍が発生した骨とその周りの正常組織(筋肉など)を一塊として切除します(広範囲切除術)。切除後にできた骨の欠損部は人工関節、自家骨(切除した骨を放射線などで殺腫瘍処理して戻す)、同種骨、骨延長術などを用いて再建します(骨格再建術)。当センターでは下肢の再建術に主に腫瘍用人工関節を用いています。人工関節は他の方法に比べて術後早期からのリハビリテーションや歩行が可能です。また成長期の患者さんでは成長ともに延長が可能な人工関節も使用できます。
    腫瘍が重要な血管を巻き込んでいたり、抗がん剤が効かない場合は切断術が必要になることがあります。また腫瘍の発生した部位によって手術ができない場合は放射線治療や重粒子線治療を行うことがあります。

    3) 術後化学療法:手術後にさらに抗癌剤を投与し再発、転移を予防します

  2. 軟骨肉腫、脊索腫など抗癌剤が効きにくい腫瘍

    手術(広範囲切除、骨格再建術)をおこないます。腫瘍の発生した部位によって手術ができない場合は重粒子線治療などを行います。 抗癌剤治療は通常行いません。

良性軟部腫瘍


1)進行性で周囲に広がりやすい腫瘍、
2)痛みがあったり、大きな腫瘤によって日常生活が制限される場合、
3)整容的に問題がある場合、などに手術になります。

上記に該当しない場合は手術を行わずに定期的に経過を観察します。
手術では腫瘍のみ切除します。

悪性軟部腫瘍

手術が第一選択の治療法となります。

手術:腫瘍の周りの正常組織内にも腫瘍細胞が存在するので、腫瘍とその周りの正常組織(筋肉など)を一塊として切除します(広範囲切除術)。切除後に皮膚、筋肉に欠損が生じた場合は形成外科医師の応援を得て筋皮弁形成術、移植術などの再建術を行います。

化学療法:点滴で静脈より投与します(全身投与)。適応は抗癌剤の感受性が高い小円形細胞肉腫は原則として抗癌剤を投与します。それら以外で効果の期待できる腫瘍(悪性繊維性組織球腫、高分化型以外の脂肪肉腫、滑膜肉腫など)は腫瘍の病期(AJCCのIII期以上)、年齢、全身状態などを考慮して行ないます。また神経、血管の近くの腫瘍があり手術が困難な症例は抗癌剤を動脈から腫瘍へ高濃度で投与し腫瘍の縮小を図ります(動脈内投与)。

放射線治療:軟部肉腫は通常放射線が効きにくいので、手術に併用します。手術で充分に取りきれなかったり、再発の危険性が有る場合に手術後に照射します。

がんの骨転移の治療について

骨転移とは内臓などの癌が脊椎(背骨)や四肢(手足)の骨に転移することです。骨転移が起こると痛みがでたり、骨が弱くなり骨折が起こることがあります(病的骨折)。がんの骨転移の治療では手術は第一選択でありません。骨折の危険性が無い場合は保存的治療として抗がん剤、骨の破壊を予防する薬剤(ビスフォスフォネート、デノスマブ)、鎮痛剤の投与、放射線治療などを行って痛みのコントロールと骨転移の進行を予防します。病状によって治療法が変わりますので元々の癌の主治医を中心に治療方針を決めて頂きます。整形外科では骨転移の診断、骨折の危険性の評価、コルセットや装具、杖などを用いた骨折の予防、骨折が起こった時の手術を行っています。骨折したときは痛みを取って、できるだけ早く動けるように骨折部を金属で固定したり、腫瘍で折れたり弱くなった骨を人工関節で置き換えたりする手術を行っています。手術をしても元の癌は治らないので生存期間の延長は見込めませんが、お元気な間を寝たきりではなく、ある程度活動的に過し、QOL (生活の質)が改善することを目指します。また脊椎(背骨)に癌が転移した場合は、手足の麻痺が起きる事があり、放射線治療や手術を要する事があります。脊椎の手術は脊椎外科の専門施設に治療を依頼することがあります。

治療成績について(5年生存率)治療開始後2年以上経過した症例(2015年4月1日)

  生存率
骨肉腫(初診時に遠隔転移のない四肢発生例) 72.8%
   
軟部肉腫(高分化型脂肪肉腫を除く) 72.3%
主な組織型別の生存率  
悪性線維性組織球腫 77.0%
脂肪肉腫(高分化型を除く) 87.5%
滑膜肉腫 76.9%
平滑筋肉腫 52.3%
悪性神経鞘腫 55.6%

現在実施中の臨床研究

下記の臨床研究を実施しています。

中高齢者原発性高悪性度悪性骨腫瘍の治療成績に対する研究
- 骨軟部肉腫治療研究会(JMOG)多施設共同研究 –

1.研究対象

1995年以降に原発性悪性骨腫瘍と診断され、診断された時点での年齢が40歳から70歳までで、初診時に転移がなく、手術による切除が可能であった患者さんを対象とします。

2.研究目的・方法

原発性悪性骨腫瘍は全悪性腫瘍の0.5%とされるまれな病気です。その中で最も多いのは骨肉腫で、多くは10代に発生します。40歳以下の骨肉腫に対しては標準治療という、効果のはっきりした治療法がありますが、40歳以上の患者さんに対する標準治療はありません。骨肉腫以外の原発性悪性骨腫瘍は骨肉腫と同じ治療で治療されることが多いですが、やはり標準治療はないのが現状です。我が国では少子高齢化が進んでおり、そのため中高齢者の原発性悪性骨腫瘍の患者さんが増加しています。

本研究の目的は、標準治療のない40歳から70歳までの原発性悪性骨腫瘍の患者さんに対して行われた治療やその成績を調査することで、効果のある治療法を明らかにすることです。

方法:国立がん研究センター中央病院に集積されている、2008年から2014年までの原発性悪性骨腫瘍の患者さんの匿名化された診療情報を集計し、兵庫県立がんセンターを含む全国骨軟部腫瘍治療研究会(JMOG)参加施設における症例の腫瘍学的成績について後方視的に解析します。また、2008年以前、2014年以降の症例に関しても、JMOG参加施設の判断により情報を収集します。

研究期間:10年間

3.研究に用いる試料・情報の種類

試料:人体から得られる試料はありません
情報:年齢、性別、発生部位、組織学的悪性度、腫瘍のサイズ、ステージ、主要臓器機能、手術日、術式、追加手術、骨折の有無、実際に施行した治療内容、組織型、組織学的治療効果、切除縁、患肢の状態、局所再発、遠隔転移、転帰、後治療、二次がんの有無について調査します。

4.外部への試料・情報の提供・公表

症例リストを作成し、各施設で症例リストの個人を特定できるIDと氏名をコード化します。コードと症例リストを連結する対応表は各施設において厳重に保管します。データセンターへのデータの提供は、特定の関係者以外がアクセスできない状態で行います。
結果は、整形外科または腫瘍関連学会において発表し論文発表される予定です。公表については個人を特定できないような形でおこないます。個人の検査結果等に関する開示は行わない予定です。診療情報の利用について希望されない場合は、その方のデータを本研究から除外して研究を行います。

5.研究組織

グループ研究代表者

所属:骨軟部肉腫治療研究会(Japanese Musculoskeletal Oncology Group; JMOG)
職名:代表幹事
氏名:上田 孝文

研究代表者

所属:国立がん研究センター中央病院 骨軟部腫瘍・リハビリテーション科
職名:科長
氏名:川井 章

研究事務局

所属:岐阜大学医学部整形外科
職名:講師
氏名:永野 昭仁

参加施設

JMOG参加施設

骨軟部肉腫治療研究会(Japanese Musculoskeletal Oncology Group: JMOG)について

JMOGは、希少がんである骨・軟部肉腫の多施設共同研究推進・支援を目的とした活動を行うNPO(特定非営利活動法人)です。本研究はJMOGの研究組織を用い、JMOGの定める諸規約に従って行われます。

6.問い合わせ先

本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
また、試料・情報が当該研究に用いられることについて、患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。
この場合も患者さんに不利益が生じることはありません。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:

担当医/研究担当者:藤田 郁夫
兵庫県立がんセンター 整形外科
〒673-8558 兵庫県明石市北王子13-70
電話078-929-1151(代)

低悪性度線維粘液性肉腫(Evans tumor)の臨床病理学的検討

研究対象:

2011年以降に診断された低悪性度線維粘液性肉腫の方が本研究の対象となります。

研究の概要:

低悪性度線維粘液性肉腫は稀な軟部肉腫で診断や治療法でわかっていないことが多くあります。本研究では、病理学的に低悪性度線維粘液性肉腫と診断された方の背景、画像検査、病理検査、融合遺伝子検査、治療法、予後について解析します。

研究の意義:

低悪性度線維粘液性肉腫は悪性腫瘍ではありますが、進行が緩徐なため良性腫瘍として不適切に治療され再発や転移を来すことが少なくありません。また稀な腫瘍のため本邦ではまとまった報告がありません。本研究の意義は低悪性度線維粘液性肉腫の適切な診断法、治療法を確立することです。

目的:

この研究の目的は、低悪性度線維粘液性肉腫の臨床病理学的特徴を解析し、適切な診断法、治療法を明らかにすることです。

方法:

対象患者さんの、①腫瘍切除標本の未染色プレパラート、②臨床病理学的情報(診断時年齢、性別、初診日、診断日、初診時状況、腫瘍の発生部位、臨床病期に関する情報、画像検査結果、 病理検査結果、融合遺伝子検査結果、治療内容に関する情報、予後情報)を神戸大学整形外科に提供します。なお、個人を識別可能な情報は提供しません。 神戸大学整形外科で腫瘍切除標本の未染色プレパラートを用いてFish 法で融合遺伝子FUSのブレークポイントを調査します。また臨床病理的情報を解析します。 その結果は学会発表や論文発表を通じて、公表することを予定しています。

個人情報保護に関する配慮:

患者さんの名前などの個人情報は、いかなる場合も厳重に保護されます。 閲覧する診療録には個人情報が含まれますが、患者さん個人が特定されないやり方で情報を収集します。対象となる患者さんの識別はこの研究専用に別途割り振られた登録番号を使って管理し、個人情報が院外に出ることはありません。患者さん等からのご希望があれば、その方の診療録は研究に利用しないようにしますので、いつでも下記の連絡先まで申し出てください。 この研究は、当センターの倫理審査委員会で、研究が科学的に妥当であるかどうかだけでなく、参加いただく患者さんの安全が確保され、人権が保護されるかどうかについて十分に検討され、承認が得られた上で行われます。

粘液型脂肪肉腫・滑膜肉腫・通常型軟骨肉腫におけるNY-ESO-1の発現と臨床成績に関する研究
- 骨軟部肉腫治療研究会(JMOG)多施設共同研究 ‒

研究対象:

2006年1月1日から2015年7月31日までに診断された粘液型脂肪肉腫、滑膜肉腫、通常型軟骨肉腫の方が本研究の対象となります。

研究の概要:

NY-ESO-1は、がん免疫療法のターゲットとして有望視されているタンパクです。本研究では、病理学的に粘液型脂肪肉腫、滑膜肉腫、または通常型軟骨肉腫と診断された方の腫瘍組織病理標本を収集し、NY-ESO-1の発現について調査します。また、腫瘍の悪性度や治療成績などの臨床病理学的因子に関する情報も収集し、NY-ESO-1の発現と臨床病理学的因子との関連について解析を行います。

研究の意義:

NY-ESO-1は、特定の腫瘍組織と精巣などごく一部の正常組織でのみ発現しているタンパクであり、がん免疫療法のターゲットとして有望視されています。骨軟部腫瘍では、粘液型脂肪肉腫、滑膜肉腫、通常型軟骨肉腫で高発現が報告されていますが、主に海外からの報告であり、我が国における発現状況はよく分かっていません。また、NY-ESO-1の発現と腫瘍の悪性度や治療成績との関連は十分に研究されていませんでした。この研究では、粘液型脂肪肉腫、滑膜肉腫、通常型軟骨肉腫について、NY-ESO-1の発現を調査するとともに、腫瘍の悪性度や治療成績などとの関連を解析します。その結果、粘液型脂肪肉腫、滑膜肉腫、通常型軟骨肉腫がNY-ESO1をターゲットとしたがん免疫療法の対象として、有望かどうかが明らかになることが期待されます。

目的:

この研究の目的は、粘液型脂肪肉腫、滑膜肉腫、通常型軟骨肉腫について、NY-ESO-1の発現状況を明らかにするとともに腫瘍の悪性度や治療成績などとの関連を明らかにすることです。

方法:

対象患者さんの、①腫瘍切除標本の未染色プレパラート15枚、②臨床病理学的情報(診断時年齢、性別、初診日、診断日、初診時状況、単発・多発、腫瘍の発生部位、臨床病期に関する情報、融合遺伝子検査結果(滑膜肉腫・粘液型脂肪肉腫のみ)、組織学的悪性度に関する情報、治療内容に関する情報、予後情報)を国立がん研究センターの事務局に提供します。なお、個人を識別可能な情報は提供しません。 提供された腫瘍切除標本の未染色プレパラートを、組織診断判定機関である獨協医科大学越谷病院に送付し、組織診断を確認します。その後、抗原発現解析判定機関である東京医科大学に送付し、NY-ESO-1発現を調査します。 すべての患者さんの調査が終了した時点で、NY-ESO-1発現状況と臨床病理学的因子との関連について解析します。その結果は学会発表や論文発表を通じて、公表することを予定しています。

個人情報保護に関する配慮:

患者さんの名前などの個人情報は、いかなる場合も厳重に保護されます。 閲覧する診療録には個人情報が含まれますが、患者さん個人が特定されないやり方で情報を収集します。 対象となる患者さんの識別はこの研究専用に別途割り振られた登録番号を使って管理し、 個人情報が院外に出ることはありません。患者さん等からのご希望があれば、その方の診療録は研究に利用しないようにしますので、いつでも下記の連絡先まで申し出てください。この研究は、当センターの倫理審査委員会で、研究が科学的に妥当であるかどうかだけでなく、参加いただく患者さんの安全が確保され、人権が保護されるかどうかについて十分に検討され、承認が得られた上で行われます。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:

〒673-8558
兵庫県立がんセンター 整形外科・藤田 郁夫
TEL:078-929-1151 / FAX:078-929-2380

「骨・軟部腫瘍切除検体における免疫組織化学を用いたアミノ酸トランスポーター発現の調査」に関する研究

1.研究の対象

1980年4月~2017年5月に当センターで骨・軟部腫瘍の手術を受けられた方。

2.研究目的・方法

骨あるいは軟部組織に発生する腫瘍は、多種多様の形態をとり、その大部分が罹患数の少ない稀な疾患です。また、悪性腫瘍の場合は、多くの腫瘍が化学療法や放射線療法に抵抗性であるため、基本的には手術による全切除しか有効な治療方法は無く、特に手術不能例については新たな治療方法の開発が望まれているのが現状です。その中で、近年、がん細胞では、がん細胞の増殖に必要な必須アミノ酸を中心に取り込む特定のアミノ酸トランスポーターが発現していることが明らかとなり、そのアミノ酸トランスポーターを阻害する事により腫瘍細胞を枯渇させ破滅に導く阻害剤の開発が進んでいます。また、LAT1というアミノ酸トランスポーターは、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)という現在開発中の新たな治療方法においても、BNCTに必要な薬剤の腫瘍細胞への取り込みに関与しているとされ非常に着目されています。しかし、現在のところ、がんでのアミノ酸トランスポーター発現の確認についての研究は進行していますが、骨・軟部腫瘍、特に非上皮性悪性腫瘍である肉腫についてのその発現の有無についての研究はほとんどなされていません。そこで、本研究では、過去に施行された骨・軟部腫瘍の手術標本を用いて免疫組織化学によるアミノ酸トランスポーターの発現の有無を確認し、骨・軟部腫瘍においても同治療法による治療の可能性があるかどうか検討を行います。
研究期間は、平成27年8月31日より開始しており、平成31年3月31日に終了予定です。

3.研究に用いる試料・情報の種類

情報:病歴、画像診断、病理検体番号、病理診断 等
試料:手術で摘出した組織 等

4.研究に関する利益相反について

研究資金:科研費16K10860 基金 平成28-30年度 基盤研究(C)

5.お問い合わせ先

 本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
 また、試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方、および亡くなられた患者さんのご遺族の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんおよびその代理人の方、さらにご遺族の方に不利益が生じることはありません。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:

〒673-8558 明石市北王子町13番70号
電話:078-929-1151
研究責任者の所属・氏名:兵庫県立がんセンター 整形外科・藤本 卓也

原発性悪性骨腫瘍におけるunplanned surgeryの実態調査
- 骨軟部肉腫治療研究会(JMOG)多施設共同研究 –

1.研究対象

2006年1月1日~2015年12月31日までに骨軟部肉腫治療研究会に参加している施設(当センター)の患者さんの中で,最初に治療を受けた病院で骨腫瘍を切除した後に悪性と判明し,その後は原発性悪性骨腫瘍としての治療を受けられた方が対象です

2.研究の意義

本臨床研究の結果、切除後に悪性と診断された場合の適切な手術方法・時期やその後の局所再発の頻度や生命予後が明らかになることが期待できます。

3.目的

本研究は、切除を受けた後に悪性と診断された場合のその後の治療方法や局所再発、生命予後を明らかにすることを目的としています。

4.方法

研究代表者(三重大学大学院運動器外科学・腫瘍集学治療学 中村智樹)が共同研究施設よりアンケート調査で患者さんの背景、臨床情報、原発部位に対する治療歴、腫瘍学的転帰を収集し、生存率、局所再発について解析します。

5.個人情報保護に関する配慮

患者さんの名前などの個人情報は、いかなる場合も厳重に保護されます。
 閲覧する診療録には個人情報が含まれますが、患者さん個人が特定されないやり方で情報を収集します。対象となる患者さんの識別はこの研究専用に別途割り振られた登録番号を使って管理し、個人情報が院外に出ることはありません。患者さん等からのご希望があれば、その方の診療録は研究に利用しないようにしますので、いつでも下記の連絡先まで申し出てください。
 この研究は、当センターの倫理審査委員会で、研究が科学的に妥当であるかどうかだけでなく、参加いただく患者さんの安全が確保され、人権が保護されるかどうかについて十分に検討され、承認が得られた上で行われます。

6.試料・情報等の保存および使用方法ならびに保存期間

三重大学大学院運動器外科学・腫瘍集学治療学内にて2018年12月31日まで保管し、その後破棄します。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:

〒673-8558 明石市北王子町13番70号
TEL: 078-929-1151/FAX: 078-929-2380
研究責任者の所属・氏名:兵庫県立がんセンター 整形外科・藤田 郁夫

がん患者に対する骨修飾薬使用が原因と考えられる非定型大腿骨骨折に関する多施設共同観察研究

はじめに

兵庫県立がんセンターでは、非定型大腿骨骨折と診断された、骨修飾薬使用歴のあるがん患者さんを対象に研究を実施しております。内容については下記のとおりとなっております。
尚、この研究についてご質問等ございましたら、最後に記載しております[問い合わせ窓口]までご連絡ください。

1.研究概要および利用目的

当センターでは、ゾメタやランマークといった骨修飾薬の使用歴がある、非定型大腿骨骨折と診断された患者さんを対象として、その臨床像、治療経過の調査を行っています。
これらの薬と骨折の関係については十分にわかっておらず、治療法も確立されたものがないのが現状です。これまでに診断、治療を受けた患者さんの臨床像、治療経過を調べることで、この骨折の特徴を把握することができれば、今後の治療の発展につなげることができると考えています。そこで2000年1月1日~2020年12月31日のあいだに治療を受けた患者さんのデータをカルテから収集し、その特徴や治療経過を調査する研究を実施することに致しました。

2.研究期間

この研究は、当院倫理審査委員会承認から2021年12月31日まで行う予定です。

3.研究に用いる試料・情報の種類

性別、年齢、身長、体重、既往歴、生活習慣、身体的活動状況、治療経過、X線検査、CT検査、MRI検査、RI検査、エコー検査、血液検査、細菌培養検査、病理組織検査、診察時でのアンケート、生理機能検査、骨密度検査、臨床写真、薬剤投与の使用や適用に関する記録、治療成績など。

4.研究機関

この研究は以下の研究機関と責任者のもとで実施いたします。
代表研究機関
神戸大学大学院医学研究科外科系講座整形外科学 (研究代表者:新倉隆宏)
協力研究機関
兵庫県立がんセンター (研究責任者:藤田郁夫)
兵庫県立加古川医療センター (研究責任者:原田俊彦)
兵庫県立西宮病院  (研究責任者:正田悦郎)
兵庫県立淡路医療センター (研究責任者:櫻井敦志)
愛仁会高槻病院整形外科 (研究責任者:平中崇文)
愛仁会明石医療センター (研究責任者:伊藤研二郎)
三田市民病院 (研究責任者:角田雅也)
西神戸医療センター (研究責任者:吉田圭二)

5.外部への試料・情報の提供

データセンターへのデータの提供は、特定の関係者以外がアクセスできない状態で行います。対応表は、当センターの研究責任者が保管・管理します。

6.個人情報の管理方法

プライバシーの保護に配慮するため、患者さんの試料や情報は直ちに識別することがすることができないよう、対応表を作成して管理します。収集された情報や記録は、インターネットに接続していない外部記憶装置に記録し、神戸大学大学院医学研究科整形外科学研究室の鍵のかかる保管庫に保管します。

7.試料・情報等の保存・管理責任者

この研究の試料や情報を保存・管理する責任者は以下のとおりです。
神戸大学大学院医学研究科外科系講座整形外科学 責任者:新倉隆宏
代表研究機関
神戸大学大学院医学研究科外科系講座整形外科学 責任者:新倉隆宏

8.研究へのデータ提供による利益・不利益

利益・・・・本研究にデータをご提供いただく事で生じる個人の利益は、特にありません。
不利益・・・カルテからのデータ収集のみであるため、特にありません。

9.研究終了後のデータの取り扱いについて

患者さんよりご提供いただきました試料や情報は、研究期間中は神戸大学大学院整形外科において厳重に保管いたします。ご提供いただいた試料や情報が今後の医学の発展に伴って、他の病気の診断や治療に新たな重要な情報をもたらす可能性があり、将来そのような研究に使用することがあるため、研究終了後も引き続き神戸大学大学院整形外科で厳重に保管させていただきます。(保管期間は最長で10年間です。)
なお、保存した試料や情報を用いて新たな研究を行う際は、医学倫理委員会の承認を得た後、情報公開文書を作成し病院のホームページに掲載します。
ただし、患者さんが本研究に関するデータ使用の取り止めを申出された場合には、申出の時点で本研究に関わる情報は復元不可能な状態で破棄いたします。

10.研究成果の公表について

研究成果が学術目的のために論文や学会で公表されることがありますが、その場合には、患者さんを特定できる情報は利用しません。

11.研究へのデータ使用の取り止めについて

いつでも可能です。取りやめを希望されたからといって、何ら不利益を受けることはありませんので、データを本研究に用いられたくない場合には、下記の[問い合わせ窓口]までご連絡ください。取り止めの希望を受けた場合、それ以降、患者さんのデータを本研究に用いることはありません。しかしながら、同意を取り消した時、すでに研究成果が論文などで公表されていた場合には、結果を廃棄できない場合もあります。

12.問い合わせ窓口

この研究についてのご質問だけでなく、ご自身のデータが本研究に用いられているかどうかをお知りになりたい場合や、ご自身のデータの使用を望まれない場合など、この研究に関することは、どうぞ下記の窓口までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:

兵庫県立がんセンター 整形外科 藤田 郁夫
TEL: 078-929-2380 / FAX: 078-929-2380
連絡先: 078-382-5985